妊娠して間もなく
子育てにまつわる様々な神話があるということを知りました
3歳児神話、母性愛神話、母乳神話、痛みを伴ってこその普通分娩神話・・
どの神話にもそれぞれの言い分があるものの
医学的根拠はなく
新しい育児の価値観に対してのアンチテーゼとして
言われているものなのかなと思います
たとえば3歳児神話は
<3歳になるまでは母が常にそばで見てあげないと子どもがかわいそう
保育園に入れられた子は愛情不足になり、のちに弊害がある>というものですが
きっとこれを唱える世代の人は
祖父母・兄弟・地域の人などたくさんの人に見守られての子育てが
あたりまえだった時代に生きたのだと思います
今はご近所付き合いも十分になく
よくても自分の親が近くでサポートしてくれる程度が主流な中で
3歳児神話は逆に子どもの社会性を遅らせるのではという意見もあります
わたしは、愛情にしても社会性にしても
そういう見方があるんだなということだけなんとなく知っておけば
どちらを選んでも気をつけられる、くらいにとらえています
ひとつ言えることは
それぞれの神話推しの人は自分がその育て方をしてきた、
ということかと思います
皆、自分自身も悩んで選んできた道だからこそ
自分の考えに自信をも持っている(持ちたい)のかもしれません
でもそれはあくまで
その人のいる環境、価値観の中で選ばれた道なのだと思います
たとえば3歳まで保育園等に入れずに自宅で育てるという結果が同じでも、
「わたしが子どもと少しでも長く一緒にいたくてさ」というもののほうが
「子どものために絶対それがいいことだから」というものより
説得力がある気がします
というのは、確実と言えるのは前者だけだからです
でもそもそも他のご家庭の育児論に理由を求めてジャッジする権利は
誰にもないのですけれど・・
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わたし個人の経験では、職場からの反応にいろいろ考えさせられました
「産休・育休は最短で職場復帰すべし」
「子供とずっと2人だと社会と断絶した気になって滅入るよ」
「(育児より)仕事を楽しむべき」といったもの
わたしは 仕事<育児 と決めていたので
なぜ仕事を優先すべきなのか、それを他人から指示されるのか
解せないままでした
また、男性の育休が促進されつつある風潮の中で
「旦那さん絶対育休とらせるべき」
「ただでさえ父性は生まれてからしか育まれないのに一生独身気分のままだよ」といったものも
私も取得できるのであればしてほしいけれど
残念ながら夫の会社は追いついておらず育休を取りにくい実態がある中で
取れないなりの方法を模索するしかない中
「絶対すべき!できないと〇〇~」と不幸のお告げをされても困ってしまいました
わたしは4大卒でたまたま大企業に入り管理職になったけれど
だからといって 仕事>育児 ではないし
(わたしの小さいころからの一番の夢は“お母さん”になることなのです)
それが間違っているとかもったいないとか周りに言われることではないと思うのです
それでも、何よりびっくりしているのは
これらの周りの声にいちいちむっとしたり落ち込んだりする自分自身にでした
これまでなら、へぇ~そっか~、まぁねぇ・・などと聞き流せていたはずなのに
それができなくなってきている
妊娠中の不安定なホルモンバランスも大きいかと思いますが
きっと<出産・育児>というものが
自分のことだけではなく
子どもも巻き込んでのことになるからだと思います
だから これまでの人生のように
自分はこれでいいので、と断言できないことが多くて不安になる
だからこそわたしは
なるべく一方的にアドバイスをしてくる人とは距離をとることで
妊娠中の揺れ動くメンタルをキープしていました
(産後になったらわたしももう少し大人に聞き入れることができるかな・・)
妊娠を通して少しずつ“お母さん”としての自覚が芽生えてくるとともに
本当に十人十色な妊娠・育児があることを知りました
産後も子どもを通じてきっと色々な出会いがあるだろうし
その都度「自分たちはこれでいいのか」って迷うかもしれない
でも子どもの発育も性格も十人十色だし
わたしたちはわたしたちの方法で
ひとつひとつ自分たちの道を模索していけたらいいなと考えています